「医学教育書のノウハウを、次は看護の分野に生かしたい」。看護学生向けの参考書の企画を具体化するに当たって、現役の学生や看護師にアルバイトに来てもらい、相談しながら、ヒアリングを重ねていった。生の声を聞くことで、未知の世界である看護学生の学生生活が実際にはどのようなものかを把握しようと試みたのだ。移動の多い看護学生には、何冊もの参考書を持ち歩くのは非常に不便なので、可能な限り、広範な内容を1冊の本にまとめあげ、常に携帯できるものにすることにした。若い世代の女性が圧倒的に多いことを踏まえ、表紙やレイアウトのデザインに関しては「かわいくて女性に好まれるもの」を基本コンセプトとした。武蔵野美術大学の学生をアルバイトとして迎え入れ、看護学生と同世代の目線でイラストを描いてもらった。医学書分野で確立した「幹から枝葉へ」と「イラスト化」のコンセプトを受け継ぎ、解剖生理から、症状、検査、治療、看護の流れに沿って、スムーズに理解できる構成とした。1998年、はじめての看護学生向け参考書『レビューブックfor nurse』が誕生した。次なる課題は、この新しい参考書をどうやって全国の看護学生に知ってもらい、拡販に結びつけるか、ということだった……レビューブッククエスチョン・バンクなぜ?どうして?ポケレビかんごろSelect必修INFORMA12看護分野への展開1-拡大期
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